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基本計画(本文) 地域未来投資促進法 | いわき市役所

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基本計画

1 基本計画の対象となる区域(促進区域)

(1)促進区域

  設定する区域は、平成29 年8月1日現在における福島県いわき市の行政区域とする。概ねの 面積は、12 万3千ヘクタール程度(いわき市面積)である。

  ただし、農業振興地域整備計画における農用地区域、保安林及び国有林地、自然公園法に規定 する自然公園地域、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律に規定する鳥獣保護 区、環境省指定の特定植物群落、生物多様性の観点から重要度の高い湿地は除くこととし、また、 いわき市総合土地利用基本計画に記載された自然保存ゾーンは除くこととする。

なお、自然環境保全法に規定する原生自然環境保全地域、自然環境保全地域、絶滅のおそれの ある野生動植物の種の保存に関する法律に規定する生息地等保護区は本区域には含まれてい ない。

※地図は別紙

(2)地域の特色(地理的条件、インフラの整備状況、産業構造、人口分布の状況等)

【地理的条件】

福島県いわき市は、東北地方の太平洋側の最南端に位置し、東は全長約 60 kmの長い海岸 線から、西は福島県の中央部に接する阿武隈高地までの、全国有数の広大な市域を有しており 、 東北地方にありながら積雪が少なく、1年を通して穏やかな気候に恵まれている。

いわき市誕生の契機となったのが、昭和 37 年の新産業都市建設促進法の施行であり、常磐 地方の市町村が合併して新産都市を建設することを約した結果、昭和 39 年に同法の指定を受 け、昭和 41 年 10 月1日に5市4町5村が合併し、いわき市が誕生した。

したがって当地域は、旧5市がお互いに連携を保ちながら大きな都市形態を構成し、外部を 9つの旧町村部が波状的に伸びて形成されている。

【産業構造】

当地域の産業は、豊富な石炭資源と港、即ち常磐炭田と重要港湾小名浜港を中心に発展して きた。石炭産業の斜陽化によって、一時は隆盛をきわめた鉱業地帯も現在は、工業再配置によ り工業団地に変貌し、新しい企業が操業している。

当地域は、明治時代から昭和 40 年代は石炭産業、昭和 30 年代から鉱業が発展しながら工 業へ移行、昭和 50 年代以降は「基礎資源型工業」から「加工組立型工業」へ発展してきたと ころ。

こうした時代背景のもと、業種別の構成比については、「情報通信機械器具製造業」が全 体の約2割、「化学工業」が約2割、「輸送用機械器具製造業」が約1割と続き、これら上 位 3 業種で製造品出荷額等の5割超を占めており、以下、紙・パルプ、金属、窯業の順と なっている。

(2)

なお、地域経済分析システムにおけるいわき地域の製造業にかかる産業構造は表のとおり。

 

【インフラの整備状況】

また、重要港湾小名浜港においては、平成 10 年に外貿定期コンテナ航路が開設され、平成 23 年には国の国際バルク戦略港湾(石炭)に選定されている。

交通網も整備され、JR常磐線、常磐自動車道等により、首都圏まで約2時間で結ばれてい る。

【人口分布】

全体面積 123,202 ha 可住地面積 35,045 ha

人口 346,133 人(平成 29 年7月1日現在)

2 地域経済牽引事業の促進による経済的効果に関する目標

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(1)目指すべき地域の将来像の概略

福島県いわき市は、常磐自動車道・磐越自動車道並びに重要港湾小名浜港によって国内 外との効率的な物流ネットワーク網が形成されている。今後も、こうした恵まれた立地環 境を生かし、行政や関係機関が一体となって、理工系の学校を始めとした地域の優秀な人 材の活用が見込まれる「輸送用機械関連産業」「電子情報技術関連産業」、物流拠点となる 小名浜港を活用した「化学・医療関連産業」、今後の成長が見込まれる分野である「再生可 能エネルギー関連産業」、そして本地域の豊富な資源を活用した「食品等地域資源活用型 関連産業」の集積を活用した地域経済牽引事業の促進を図る。

(2)経済的効果の目標

○ 1件あたりの約 0.4 億円の付加価値額を創出する地域経済牽引事業を5件程度創 出し、これらの地域経済牽引事業が促進区域で1.3 倍(平成 25 年福島県産業連関 表(全産業平均)1.2873 倍)の波及効果を与え、促進区域で約 2.6 億円の付加価 値を創出することを目指す。

  ○  2.6 億円の付加価値は促進区域の製造業における集積を図ろうとする関連産業の 付加価値2,721億円(平成 26 年実績)の約 0.1 %である。

  ○ また、 KPI として、地域経済牽引事業新規認定件数を設定する。

【経済的効果の目標】

現状 計画終了後 増加率

地域経済牽引事業による付 加価値創出額

- 260 百万円 -

【KPI 】

現状 計画終了後 増加率

地域経済牽引事 業新規認定件数

- 5件 -

3 地域経済牽引事業として求められる事業内容に関する事項

(1)地域の特性の活用

「5 地域経済牽引事業の促進に当たって生かすべき自然的、経済的又は社会的な観 点からみた地域の特性に関する事項」において記載する地域の特性の活用戦略に沿った 事業であること。

(2)高い付加価値の創出

事業計画期間を通じた地域経済事業による付加価値増加分が3,626 万円(福島県の 1事業所あたり平均付加価値額(経済センサス-活動調査(平成24 年))を上回る こと。

(4)

(3)地域の事業者に対する相当の経済的効果

   事業計画期間を通じた地域経済牽引事業の実施により、促進区域内において、以下 のいずれかの効果が見込まれること。

① 促進区域に所在する事業者の雇用者数が開始年度比で3%増加すること。

② 促進区域内に所在する事業者の売上げが開始年度比で1%増加すること。

③促進区域内に所在する事業者の雇用者給与等支給額が開始年度比で1%増加すること。

4 促進区域の区域内において特に重点的に地域経済牽引事業の促進を図るべき区域(重 点促進区域)を定める場合にあっては、その区域

(1)重点促進区域

【いわき市内の15 工業団地】

 ①小名浜臨海工業団地 ②いわき好間中核工業団地 ③常磐鹿島工業団地 ④山田イン ダストリアル・パーク ⑤小名浜中央工業団地 ⑥岩ヶ岡工業団地 ⑦野田工業団地 ⑧ 小名浜中小企業団地 ⑨勿来工業団地 ⑩落合工業団地 ⑪滝尻工業団地 ⑫いわき中部 工業団地 ⑬いわきアカイテクノパーク ⑭銭田工業団地 ⑮いわき四倉中核工業団地 

※地図は別紙

(2)区域設定の理由

本市は、昭和39 年に常磐郡山地区として、新産業都市の指定を受けたことを契機に、 工業団地の整備が進み、現在は市の南部、中部、北部合わせて15 の工業団地を有して おり、当該工業団地において、輸送用機械関連産業、電子情報技術関連産業、化学・医療 関連産業、再生可能エネルギー関連産業、食品等地域資源活用型関連産業を中心に産業 の集積が進んでいるため、重点促進区域として設定し、工場立地法の特例を活用するこ ととする。区域設定にあたっては、平成28 年工場適地調査において、いわき四倉中核 工業団地に約116ha の未決定面積として把握されているが、新たな工場の用地として 充分な面積を備えていることからこれを含めて重点促進区域を設定する。

なお、本地域における港湾計画においては、港湾を中心とした土地の利用や交通体系 の強化などが計画されており、当該港湾計画に関連した重点促進区域を設定するにあ たっては同計画と調和して整合を図るものである。

(3)重点促進区域に存する市町村が指定しようとする工場立地特例対象区域

(別表参照)

 設定する区域は、平成29 年8月1日現在における地番により表示したものである。

5 地域経済牽引事業の促進に当たって生かすべき自然的、経済的又は社会的な観点からみ た地域の特性に関する事項

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(1)地域の特性及びその活用戦略

 ①いわき市の輸送用機械関連産業の産業集積を活用した成長ものづくり分野  ②いわき市の電子情報技術関連産業の産業集積を活用した成長ものづくり分野  ③いわき市の化学・医療関連産業の産業集積を活用した成長ものづくり分野  ④いわき市の再生可能エネルギー関連産業の技術を活用した成長ものづくり分野  ⑤いわき市の食品等関連産業の産業集積を活用した成長ものづくり分野

⑥ いわき市のふくしまロボット産業推進協議会の知見を活用した第4次産業革命

(2)選定の理由

① いわき市の輸送用機械関連産業の集積を活用した成長ものづくり分野

・本地域の輸送用機械器具製造業は域内の製造品出荷額の約9%を占め第3位(地域経 済分析システムより)となっている。市内には、日産自動車株式会社の主力エンジン 工場が立地しており、輸送用機械においては、製造品出荷額 が県内の17%を占め、1 位(690 億円:平成 26 年経済産業省工業統計)を誇っている。

・他方、地域内での関連は低く、同社の部品の多くは県外からの調達となっていたが、平 成25 年に実施されたいわきものづくりビジネスフェアにおいて、日産自動車により 域内取引の活発化をテーマにした講演会が開かれるなど、メーカーにおいては部品の 現地調達率を増加させる動きも進んできている。

・平成19 年4月には、「福島県輸送用機械関連産業協議会(約 330 団体が参加)」 が 設立され、展示会や工場視察会、講演会の開催などを通じて、輸送用機械関連産業の振 興を図る取組を行っている。

・輸送用機械関連産業は、平成24 年4月に認定を受けた「ふくしま産業復興投資促進特 区」 の対象業種になっており、特区の対象となれば、法人税や不動産取得税、固定資産 税のなどの税制優遇措置が受けられる。

・さらに、市内には、理工系の大学院を持ついわき明星大学や、福島工業高等専門学校の ほか、いわきコンピュータ・カレッジ、県立平工業高等学校、県立勿来工業高等学校が あり、優秀な人材の供給が可能である。

・このため、今後、地元企業の技術力向上とともに、更なる関連企業の立地を促進して、 輸送用機械関連産業クラスターの形成を目指し、地域における経済波及効果を最大限 当地域に及ぼすことで、付加価値や雇用面の更なる効果が期待できる。

・輸送用機械関連産業クラスターを目指す上でも自動車シート生地製造の繊維工業、 なめし革・同製品・毛皮製造業、内装部品製造のプラスチック製品製造業等、関連 する成長ものづくりの集積により、地域経済牽引事業の促進を図る。

・また、本地域には切削工具の大手や「はやぶさ2」プロジェクトに人工衛星用電池 により参画した企業が立地しているほか、航空機座席のメタルフレームを納品する 企業が存在している。

・今後も当企業及び周辺企業では航空宇宙産業において成長が見込まれるため、成長も のづくり産業における地域活性化が期待される。

・県では、航空宇宙関連産業を再生可能エネルギー、医療、ロボット関連産業と併せて重 点業種に位置づけており、航空宇宙フェスタの開催、認証取得や参入支援のための専

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門家(コンサルタント)派遣、認証取得経費の一部補助等を行っている。

② いわき市の電子情報技術関連産業の産業集積を活用した成長ものづくり分野

・本地域の情報通信機械器具製造業の域内の製造品出荷額は約22%を占め第1位(地 域経済分析システムより)となっている。市内にはパソコン周辺機器を製造するアル プス電気株式会社や、カーナビゲーションシステム等を製造するアルパイン株式会社 などの大手企業をはじめ自動車産業にも関連した31 の事業所が立地しているため、 電子部品、電気機械、情報通信機械器具等の幅広い産業の集積がある。

・また、市内の小名浜製錬株式会社、東邦亜鉛株式会社、マテリアルエコリファイン株式 会社などの大手非鉄関連企業においては、上記の電子情報技術関連産業の集積を活用 して、半導体の「原料」となる、金やインジウム等の希少金属資源(レアメタル)の回 収等を行う、リサイクル事業を展開している。このように、非鉄関連企業が電子情報技 術関連産業の集積を活用し、そこから排出される不良部品等を「資源」として地域内で リサイクルする「循環型産業クラスター」の実現が期待される。

・平成19 年3月には、「福島県半導体関連産業協議会」が設立され半導体関連産業の振 興を図る取組を行っている。

・電子情報技術関連産業は、平成24 年4月に認定を受けた「ふくしま産業復興投資促進 特区」の対象業種になっている。

・市内には、理工系の大学院を持ついわき明星大学や、福島工業高等専門学校のほか、い わきコンピュータ・カレッジ、県立平工業高等学校、県立勿来工業高等学校があり、優 秀な人材の供給が可能。

・今後は、これらの本市の電子情報技術関連産業の産業集積を活用して、電子部品や 電気機械、情報通信機械器具等の成長ものづくり分野を支援していく。

・また前述したアルプス電気株式会社やアルパイン株式会社といった大手企業や その子会社や関連会社が複数立地しており、理工系の大学院を持ついわき明星 大学や、福島工業高等専門学校があるほか、いわきコンピュータ・カレッジや 県立工業高校などがあり、優秀な人材の供給が可能である。これらの状況を活 用することにより、 IoT などと連携した成長ものづくり産業の振興も期待され ている。

③ いわき市の化学・医療関連産業の産業集積を活用した成長ものづくり分野

・本地域の化学工業は域内の製造品出荷額の約21%を占め第2位、付加価値総額では約 25%を占め第1位(地域経済分析システムより)となっている。市内には、株式会社 クレハ、堺化学工業株式会社、日本化成株式会社など大手の化学関連企業が複数立地 している。

・化学は36 の事業所が立地している。また、本地域の化学工業に係る製造品出荷額は東 北地域の化学工業の製造品出荷額の約20%を占めている。

・医療関連企業では、第一三共プロファーマ株式会社や、あすか製薬株式会社などの医 薬品や医薬品製造機器等を製造する大手製薬会社も立地しており、化学関連産業、医 療関連産業に関連する業種のクラスター的な活動により、地域経済牽引事業の促進を

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図る。

・なお、原料となる石油製品等の仕入れにあたっては、物流の拠点となる重要港湾小名 浜港を利用できる。

・化学・医療関連産業も、平成24 年4月に認定を受けた「ふくしま産業復興投資促進特 区」の対象業種になっている。

・さらに、市内には、理工系の大学院を持ついわき明星大学や、福島工業高等専門学校の ほか、いわきコンピュータ・カレッジがあり、労働力の確保の点からも、優秀な人材の 提供が可能である。

④ いわき市の再生可能エネルギー関連産業の技術を活用した成長ものづくり分野

・本地域には、風力発電拠点形成事業、高効率石炭火力(IGCC)プロジェクト事業 等の福島イノベーション・コースト構想における10 のエネルギー関連プロジェクト のうち、が3事業が実施(内閣府・経済産業省・福島県平成29 年2月報告)されて おり、今後、これらのプロジェクト成果を地域に裨益させていく取り組みが期待され ている。また、市内には、リチウムイオン二次電池負極活物質を製造する株式会社クレ ハや産業用蓄電池を製造する古河電池株式会社、自動車等の二次電池用の試験装置を 製造する東洋システム株式会社等が立地しており、今後の連携も期待できる。

・再生可能エネルギー分野における関連企業の連携を図るため、県においては「福島県 再生可能エネルギー関連産業推進研究会」を、市としては「いわき市産業イノベーショ ンネットワーク」が設立されている。

・風力発電に関しては、福島県沖で浮体式洋上風力発電の実証研究事業が実施されると ともに、県内に陸上風力発電の大量導入計画も進められ、今後成長が見込まれる分野 であるため、関連産業の技術蓄積が見込まれており、これらも活用し地域経済牽引事 業の促進を図る。

・なお、平成24 年4月に認定を受けた「ふくしま産業復興投資促進特区」の対象業種に なっている。

・さらに、市内には、理工系の大学院を持ついわき明星大学や、福島工業高等専門学校の ほか、いわきコンピュータ・カレッジ、県立平工業高等学校、県立勿来工業高等学校が あり、優秀な人材の供給が可能である。

⑤ いわき市の食品等関連産業の産業集積を活用した成長ものづくり分野

・本地域は重要港湾小名浜港をはじめとする9つの港湾・漁港を有し、古くから漁業と それに関連した食品加工業が盛んであり、板かまぼこ等の水産練り製品などの食品産 業の集積があり、93 の事業所が立地し、市内製造業の事業所数の約 15%を占め第1 位となっている。

・酒類製造業に関しては、福島県は全国でも有数の清酒醸造県であり、酒類製造業の振 興を図るため、福島県立試験研究機関である福島県ハイテクプラザ会津若松技術支援 センターが、県内全域において清酒醸造用の新酵母開発を行うなど公的支援も行って いる。

  いわき市には複数の酒蔵があり、3社が福島県酒造協同組合の組合員(県内63 社)になっており、平成28 酒造年度全国新酒観評会で金賞を受賞した銘柄もある。

・食品等地域資源活用型関連産業は、平成24 年4月に認定を受けた「ふくしま産業復興

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投資促進特区」の対象業種になっている。

・なお、県立磐城農業高等学校、県立いわき海星高等学校では、食品加工に関する学科が あり、労働力の確保の点からも、優秀な人材の提供が可能。

・今後は、これらの本市の食品等地域資源活用型関連産業の産業集積を活用して、板か まぼこや酒類製造業等の成長ものづくり分野を支援していく。

⑥ いわき市のふくしまロボット産業推進協議会の知見を活用した第4次産業革命 いわき地域では、3社が福島県の災害対応ロボット研究開発事業の採択を受け、山 林火災対応ロボット等の開発等が進められたほか、3社がロボット関連産業基盤強化 事業費補助金の採択を受け、測域・光センサを使った自動走行ロボットの開発、配管 検査用人口筋ロボットの開発などが進んでいる。また、3社が地域実用化開発等促進 事業費補助金の採択を受け、台車アシスト駆動ユニットの開発、ドローン制御ソフト ウェアの開発などが進んでいる。

これらの企業等も属する「ふくしまロボット産業推進協議会」では4分野の検討会

(ドローン活用検討会、医療・生活支援ロボット検討会、ロボット部材開発検討会、 ロボット・ソフトウェア検討会)を設け、知見の蓄積、相互交流、普及啓発等の取組 を推進しており、いわき市の31 社が参画している。

   また、ロボット技術に関する研究・教育機関として、県ハイテクプラザ(いわき 市)、福島工業高等専門学校(いわき)が存在しており、隣接する相双地域に整備が 進められている福島ロボットテストフィールド(南相馬市)もあり、当該協議会の取 組について、人材供給や技術支援の観点から支援を受けることが可能である。

県としても、このような取組の後押しをすべく、企業や大学等が取り組むロボット 開発や要素技術開発への支援を実施するほか、県の試験研究機関によるロボット開発 に加え、県の事業である災害対応等ロボットの導入支援や販路拡大、普及啓発、人材 育成の取組等を進める。

このように「ふくしまロボット産業推進協議会」に集約される知見を活用し、第4 次産業革命を推進する。

6 地域経済牽引事業の促進に資する制度の整備、公共データの民間公開の推進その他の地域 経済牽引事業の促進に必要な事業環境の整備に関する事項

(1)総論

   地域の特性を生かして、前述の5つの成長ものづくり分野を支援していくためには、地 域の事業者のニーズをしっかりと把握し、適切な事業環境の整備を行っていく必要がある。 事業者ニーズを踏まえた各種事業環境整備に当たっては、既存の優遇制度を積極的に活用 し、事業コストの低減や本地域にしかない強みを創出する。

(2)制度の整備に関する事項

(9)

 ① 不動産取得税、固定資産税の減免措置の創設に関する検討

   活発な設備投資が実施されるよう、一定の要件を課した上で、不動産取得税、固定 資産税の減免措置について、県及び各市町村において検討を行う。

② 企業立地に係る優遇措置[実施者:福島県、いわき市]

   いわき地域に進出する企業又は既存企業の設備投資を支援する為、補助金や奨励金の交 付、税制上の優遇措置を行う。

 ③ 地方創生関係施策

・地方創生推進交付金等適切な施策を検討し、成長ものづくり分野の航空宇宙産業にお いて、地域経済牽引事業者への設備投資支援などによる事業環境の整備や新規参入企 業の育成等を実施予定。

・地方創生推進交付金等適切な施策を検討し、ICT 関連産業の集積を図り、人材の定着 を図るため、サテライトオフィス等の整備や入居企業への支援等を実施する予定。

・地方創生推進交付金等適切な施策を検討し、ロボットテストフィールド及び国際産学官 共同利用施設の整備及び機能の充実を図るとともに、ロボット関連産業の集積を図り、 企業や大学等が取り組むロボット開発や要素技術開発、県の試験研究機関によるロボッ ト開発、災害対応等ロボットの導入支援や販路拡大、普及啓発、人材育成の取組み等を 実施する予定。

(3)情報処理の促進のための環境の整備(公共データの民間公開に関する事項等)  ①企業誘致に係る情報提供[実施者:いわき市]

市ホームページ等を通して、いわき地域の立地環境等の情報提供を行う。

② 地域情報化の推進[実施者:いわき市]

   「いわき市地域情報化基本計画」に基づき、高度な情報通信技術の活用による産学官の 連携や地域内企業間のネットワークの強化等を行う。

(4)事業者からの事業環境整備の提案への対応

 ①企業誘致に係るワンストップサービス体制の構築[実施者:福島県、いわき市]

企業からの相談や申請に対して、福島県企業立地課、企業局経営・販売課、いわき市工 業・港湾課が窓口となって、ワンストップサービス体制で対応し、企業が何を求めている かを考え、誠実且つ迅速に対応をする。

(5)その他の事業環境整備に関する事項

① 工業用地の整備[実施予定者:福島県、いわき市]

集積業種の迅速・円滑な立地に向けて、必要に応じ工業団地等の整備を進める。

② 港湾機能の整備[実施者:福島県]

  重要港湾小名浜港に求められる多様で高度な機能の充実を図るため、小名浜港港湾計画 に基づき環境へも十分配慮しながら、東港をはじめとする港湾整備を計画的かつ総合的に 促進する。また、港湾と高速交通網とのアクセス向上を進め、時代に対応した機能性の高 い物流システムの構築を進めていく。

③ 幹線道路網等の整備[実施者:福島県、いわき市]

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  利便性の高い生活の確保と市内産業活動の活性化を図るため、高速交通へのアクセス性 の向上を図るとともに、市内各地域間を連携する道路網の整備を促進する。

 ④産学官連携の推進による企業活動の支援[実施者:福島県、いわき市、福島県ハイテクプラ ザ、大学等]

   企業が有する技術的課題の解決や大学等との共同研究による新事業の創出などによる 技術革新、地域が求める人材の育成等を図るため、産学官の連携による取り組みを推進す る。

⑤ 技術支援機能の拡充[実施者:福島県]

   特定業種の競争力強化を支援するため、福島県ハイテクプラザ及び同いわき技術支援セ ンターの機能や事業内容について、企業ニーズを十分汲み取りながら拡充強化していく。

⑥ 企業の交流促進[実施者:福島県、いわき市]

   企業に対し福島県の工業立地条件や県土づくりの将来像等を説明するとともに、県内の 工業団地のプレゼンテーションを行う「福島県企業立地セミナー」を開催する。また、いわ き市においては、市内既存企業を対象にシンポジウムや懇親会などを行う「企業交流会」 を開催する。

(6)実施スケジュール  取組事項 平成

29 年度

(初年 度)

平成 30 年度

平成 31 年度

平成 32 年度

平成 33 年度

平成 34 年度

(最終年 度)

【制度の整備】

① 不 動 産 取 得 税、固定資 産 税 の 減 免 措 置 の 創 設 に 関 する検討

検討 検討結果 に基づき 制 度 創 設・運用

運用 運用 運用 運用

② 企業立地に 係る優遇措置

運用 運用 運用 運用 運用 運用

③ 地方創生関 係施策

検討・運 用

検討・運 用

検討・運 用

検 討 ・ 運 用

検 討 ・ 運 用

検討・運 用

【情報処理の促進のための環境整備(公共データの民間公開等)】

① 企業誘致に 係る情報提供

運用 運用 運用 運用 運用 運用

② 地域情報化 の推進

運用 運用 運用 運用 運用 運用

【事業者からの事業環境整備の提案への対応】

① 企業誘致に 同意日に 運用 運用 運用 運用 運用

(11)

係るワンスト ップサービス 体制の構築

設置

【その他の事業環境整備に関する事項】

① 工業用地の 整備

運用 運用 運用 運用 運用 運用

② 港湾機能の 整備

運用 運用 運用 運用 運用 運用

③ 幹線道路網 等の整備

運用 運用 運用 運用 運用 運用

④ 産学官連携 の推進による 企業活動の支 援

運用 運用 運用 運用 運用 運用

⑤ 技術支援機 能の拡充

運用 運用 運用 運用 運用 運用

⑥ 企業の交流 促進

運用 運用 運用 運用 運用 運用

7 地域経済牽引支援機関が行う支援の事業の内容及び実施方法に関する事項

(1)支援の事業の方向性

  地域一体となった地域経済牽引事業の促進に当たっては、いわき商工会議所や市が設 置した公益社団法人いわき産学官ネットワーク協会など支援機関と十分に連携し、支援の 効果を最大限発揮できるよう努めることとする。

(2)地域経済牽引支援機関が行う支援の事業の内容及び実施方法

① いわき商工会議所

・経営支援活動

  地域で頑張る中小企業の経営改善を図るため、小規模事業者経営改善資金融資制度 による融資や公的機関の各種金融・企業支援の斡旋、年末調整・確定申告、記帳指導、 事業拡大、販路開拓、商品開発、企業PRなど、経営に関する各種支援を行う。

・要望活動

  会員事業所から寄せられた声を取りまとめ、地域経済界からの要望として、政府や行 政機関等に対して政策提言や要望活動を行う。

・各種講演会やセミナー開催

会員からのニーズに基づきながら、全国各地で活躍する著名人や有識者を講師に招 いた、経営に役立つ講演会やセミナーを開催する。

(12)

 ・各種検定試験の開催

   日本商工会議所の簿記、販売検定試験をはじめ、社会のニーズに沿った環境社会

(eco)検定や福祉住環境コーディネータ検定などの試験を開催する。  ・会員向け共済制度の運営

   商工会議所と保険会社が連携し、独自の会員共済制度を運営する。  ・まちづくりや地域活動貢献

   元気な商店街づくりや住みよいまちづくり、地域資源を生かした魅力発信、地域発展 に欠かせない賑わい創出イベントなどの企画運営、支援を行う。

 ・ものづくり・いわきブランド支援

   行政や専門機関などと連携しながら、全国に誇れるいわきの商工業製品の受発注促 進、新製品開発やブランド力強化などの支援を行う。

② 公益社団法人いわき産学官ネットワーク協会

・企業の技術者育成・経営革新支援

  事業者の経営革新を支援する為、登録アドバイザーを派遣する。また、We bの戦略 的活用、ISOの取得、人材育成・教育、マーケティング等のセミナーを開催する。

・創業者の起業化支援

産業創造館内にインキュベートルームを設置し、創業に関する専門家であるインキ ュベーションマネージャーが創業予定者の起業化から事業が軌道に乗るまでの様々な 相談に応じる。また、起業する際に必要な知識やビジネスプランの作成方法などを学ぶ 基本セミナーを開催する。

 ・産業財産権の取得支援

   特許をはじめとする知的財産権の取得支援及び戦略的な活用を図るため、弁理士に よる特許相談窓口を設置するほか、出願書類の作成、明細書の書き方を学ぶセミナーを 開催する。

・アドバイザー派遣事業の実施

   地域内に存在する技術資源に限らず、企業が地域外から優れた研究者、技術者、コン サルタント等を招聘して技術開発力や生産性の向上等企業競争力の強化に資する事業 を実施するため、登録アドバイザーの派遣を行う。

③ 福島県ハイテクプラザ及び同福島技術支援センター ・地域企業の産業競争力の 回復、地域経済の再生のため、ハイテクプラザや大学の研究機関等が長年にわたって 蓄積してきた技術・知識を地域産業と有機的に結びつけ、国際競争力を持った技術・ 製品が生まれる環境整備を推進する。(共同研究、技術相談、設備機器開放、依頼試 験等ハイテクプラザ機能の強化)[実施者:福島県]

④ 地域経済牽引事業促進協議会(仮称)

・地域経済牽引事業の円滑な支援に向けて、協議会を開催するなど関係支援機関

(「地域経済牽引支援機関」)の理解醸成に努める。

8 環境の保全その他地域経済牽引事業の促進に際し配慮すべき事項

(1)環境の保全

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いわき地域は、数多くの美しい自然に恵まれているものの、地球規模では、温暖化、オ ゾン層の破壊、生物多様性の減少などの環境問題が深刻化し、また、廃棄物排出量の増 大、水質の悪化、ダイオキシン類による健康被害への懸念など身近なところにおいても、 豊かな自然環境を脅かしかねない問題が起きている。このため、「自然と共生する地球 にやさしい“ふくしま”」を目指し、大気汚染防止対策、排水処理、土壌汚染防止対策、 騒音・振動対策及び悪臭対策、地球温暖化防止対策など各種環境法令とともに、「福島 県環境基本計画」及び「いわき市環境基本計画」に基づき、自治体や住民と協力しながら、 立地企業も含めた事業者に対して事業活動による環境への負荷の低減に向けた適切な 指導・助言を行うなどの取組みを推進し、環境の保全に十分配慮するものとする。

~事業者に期待される役割~

① 事業活動の実施に当たっての多様な生態系や自然環境の保全への配慮

② 事業活動に伴う環境負荷低減のための資源・エネルギーの有効利用、汚染物質の排出 削減及び廃棄物の減量化・適正処理

③ 生産・流通・消費の各段階を通して環境負荷を低減するため、製品のライフサイクル を考慮した開発及び再生資源などの環境負荷の少ない原材料の利用

④ 事業活動による環境への影響を未然に防止するための施設整備

(2)安全な住民生活の保全

① 犯罪及び事故の防止に配慮した施設の整備と管理

犯罪及び事故の防止を図るため、住民の理解を得ながら、見通しを確保した施設の配 置、歩道と車道の分離、防犯カメラや防犯灯等の設置などに努める。

② 地域における防犯活動への協力

事業者等は、地域住民等が行う犯罪のない安全で安心なまちづくりに関する自主的 な活動に積極的に参加するほか、活動に必要な情報、物品、場所等を提供するなどの協 力を住民の理解を得ながら行う。

③ 犯罪捜査への協力等

事業者等は、事件・事故発生時における警察への連絡体制の整備と捜査活動への積 極的な協力を行うとともに、企業立地を通じた産業の集積に伴い新たに必要となる警 察活動に要する経費を措置する。

④ 暴力団等の排除

   暴力団等反社会的勢力を排除するとともに、同勢力からの様々な要求には応じない。

⑤ 従業員に対する防犯指導

   事業者は従業員に対して各種法令の遵守について十分な指導を行う。また、外国人従 業員に対しては日本の法制度について指導教養を徹底する。

⑥ 不法就労の防止

   事業者は外国人を雇用しようとする際には、必ず旅券等により当該外国人の就労資 格の有無を確認する。

(3)その他

(14)

 ①PDCA体制整備等

毎年、地域経済牽引事業促進協議会(仮称)を開催し、基本計画及び承認事業計画の 進捗状況や効果の検証を実施する。

9 地域経済牽引事業の促進を図るための土地利用の調整を行う場合にあっては、その基本 的な事項

該当なし

10 計画期間

本計画の計画期間は、計画同意の日から平成34 年度末日までとする。

参照

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